英語はフレーズ丸ごと覚えたほうがいい3つの理由
「英語を知っている」と「英語を話せる」は別物
こんにちは!コッツンです。
今回は「英語スピーキング上達のコツ」を書きたいと思います。
皆さんは「英語が話せる」とはどういうことだと思いますか?
「単語数を多く覚えること?」
「文法をしっかりと理解すること?」
「TOEICで高得点を取ること?」
・・・
いずれも手段として間違いではありませんが、「英語が話せる」ということの本質は「生身の人間相手にスムーズに対話できる」ことです。
例えば、毎回「Well… えーと…」と詰まってしまっては相手にストレスを与えますし、毎回翻訳アプリを見ながら喋ったり、毎回人に確認しながら喋ったりすることは「英語が話せる」状態とは言えません。
細切れの知識を詰め込んでも英語は話せない
では「生身の人間相手にスムーズに対話できる」ためには、具体的に何をすればいいのでしょうか?
先ほど手段で上げた「単語」や「文法」を覚えることは間違いではありません。それらは基礎としてとても大切です。
ただ、知識を詰め込むだけじゃダメ。頭の引き出しに入っているそれらの知識は「細切れ」になって頭に納まっているので、いざ使おうとするとどれをどの順番で並べたらいいかわからない。だから言葉に詰まってしまうんです。
例えば、『君は何で英語を勉強してるの?(What made you study English?)』と英語で聞かれてパッと答えられますか?
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・・・
答えは仮に、『ああ、なぜかって世界中の人と話したいからだよ。(Well, because I want to talk to people all over the world.)』と答えたいと普段思っていたとします。でもそれってパッと言えますか? 口から滑らかに言葉が出てくるでしょうか? 自信がない人も多いのでは?
『いやいや、分かっちゃいるんだけど、その場で出てこないんだよ! 後から考えると結構簡単な単語ばかりでOKだったりするんだけどね・・・』という声をよく聞きます。
そう。上の文は後から単語を見ればどれも中学校で習う単語ばかりです。もし知識がすべてを解決するなら話せるはずです。でもそうじゃない。知ってはいるけど話せない。
英語を話すための答えは「丸ごと」と「繰り返し」
さて引っぱりましたが、「生身の人間相手にスムーズに対話できる」ようになるための答えは、細切れの言葉を「丸ごとパッケージ=フレーズ」として覚えて、繰り返し体に染み込ませることです。
例えば先ほどの文なら、『Well, because I want to talk to people all over the world.』ここまですべてを丸ごと覚えます。そして繰り返す。
5回や10回じゃ足りません。数十回と繰り返すことで「無意識レベルで脳に定着させ、瞬間的に言える」ようになるんです。
細切れの英単語や文法学習が実践で使えない理由
細切れの英単語や文法学習だけだと実践で使えず、反対に「丸ごとパッケージ=フレーズ」で覚えることが効果的な理由が3つがあります。
1つ目は、単純に細切れになった単語Aや単語B、単語C、単語Dなどを集めて構築する手間隙がないので、脳の引き出しに入っている「フレーズA」をただ出せばいいから早くて楽。
2つ目は、フレーズのほうは「感情が動くことで脳への定着を高められるから」です。これだけだと意味がわかりませんよね? もう一度先ほどの文を見てみましょう。
『Well, because I want to talk to people all over the world.(ああ、なぜかって世界中の人と話したいからだよ。)』
例えば細切れの単語「want」や「world」を覚えて何を思うでしょうか?
・・・ 「want=欲しい?」 ・・・ 「world=世界?」
確かに意味はわかった。だけどこれらをどう使う?・・・
もし上のようなフワフワした状態で『What made you study English?(君は何で英語を勉強してるの?)』って聞かれたら「うっ」と言葉に詰まりませんか?
なぜかと言うと「want」や「world」などの単語には自分が英語を勉強している理由=感情が反映されてないからです。
ところが全文ならどうでしょう。『Well, because I want to talk to people all over the world.(ああ、なぜかって世界中の人と話したいからだよ。)』
この言葉の中には「感情」や「気持ち」が込められています。「日本だけに留まっている少し残念な自分」がイメージできるかもしれません。そして「アメリカやイギリスはもちろん、第二言語として英語を話す世界中の人と楽しそうに話している自分」もイメージできるかもしれません。
このように人は感情を伴った記憶は脳に定着しやすいんです。
もう一度単体の「want」や「world」を見てください。これら1つ1つに感情を乗せて覚えろというのは無理があります。
最後3つ目は、日本語表現を無理やり英語に置き換える失敗をしなくていいから。
例えば、普段日本語で「お疲れ様です」とよく言っているからそれを言いたいがゆえに「Thank you for your hard work.」とか言った場合、相手からすると「What?!(急にどうした? なんで突然そんなこと言うんだ)」とびっくりするでしょう。
日本語圏と英語圏では文化が違うので、「お疲れ様です」を無理に英語に当てはめること自体が間違っています。もしどうしても言いたいなら「Thanks.」だったり「See you.」だったり「Take it easy.」など、英語圏の文化にあった英語フレーズを使ったほうがいいでしょう。
地味に繰り返す勉強なんて私には無理だ!
しかし、『フレーズごと覚える大切さはわかったけど、コツコツ地味にこなすの苦手なんだよなぁ・・・』と思う方もいるでしょう。わかります。私もそうでした。というか今でもそうです(笑)
コツコツ地味にこなすのは「億劫になる自分という敵との戦い」ですが、敵は「億劫」だけではありません。なんと「せっかく覚えたのに忘れちゃった!」という名の敵もいます。
残念ながらがんばってフレーズを覚えても人は1週間でほぼ忘れます。人は物事を忘れるように出来ているからです。
敵の名は「億劫」と「忘却」
まとめるとこうなります。
コツコツ地味にこなす ⇒ 『超めんどくさいからやりたくない。やっても挫折しそう』
せっかく覚えたフレーズを忘れる ⇒ 『私の努力を返して! こんな未来が待っているなら最初からやめよう』
どうでしょうか? 想像しただけでブラウザの戻るボタンを押したくなりますね(笑)
でも安心してください。克服する方法があります。まずは分析。私たちが克服すべき敵の正体はこうなっています。
コツコツ地味にこなす ⇒ 人の意思に頼っている。だから継続は難しい。
せっかく覚えたフレーズを忘れる ⇒ 忘れるのは人間の脳の特性。がんばって覚えても1週間後にはほぼ忘れている。
仕組み化して問題を克服する
人の意思や脳の特性を理解した上で私たちがやらなきゃいけないことは、英語フレーズを覚える作業を「仕組み化」することです。
つまり、
コツコツ地味にこなす ⇒ 意思に頼らず、体が勝手にフレーズ暗記をするように習慣化する。
せっかく覚えたフレーズを忘れる ⇒ 忘れることにがっかりせず、忘却曲線を利用して効率的に脳に定着させる。
これだけだとちょっとよくわかりませんよね? 簡単に説明します。
英語・英会話フレーズを覚えるには暗記アプリが最適!
英語・英会話フレーズを「仕組み化」して覚えるための必須アイテムがあります。それが暗記アプリです。
暗記アプリを使うことで、意思に頼らずフレーズ暗記が習慣化できて、忘れそうな頃に自動で問題を出してくれるので効率的に脳に定着させることができるんです。
利用の流れはこちら。
① ネットから暗記アプリダウンロード。
② スマホのホームボタンの一番近くに暗記アプリを配置し、開きます。
③ 暗記アプリは忘れないためのフレーズを適切な頻度で自動で選んでくれます。それをただこなすだけ!
暗記アプリはAnkiがおすすめ!
さて、数ある暗記アプリの中でも最もおすすめなのが私も使っている【Anki】です。
【Anki】とは一言で言えば「自分だけのオリジナルのフレーズ帳(単語帳)アプリ」ですが、シンプルな名前や見た目と違って、英語・英会話上達の鍵を握っていると言っても過言ではありません。
私が今まで使ってきた有料・無料問わず英語学習における最強アプリの1つだと断言できます。
Ankiアプリのイメージ画像
このアプリのメリットはなんと言ってもエビングハウスの忘却曲線という、人が物事を忘れる早さや割合を利用した分散学習(復習間隔のコントロール)により「効率的に記憶に定着」させてくれることです。
簡単に言えば「忘れかけてきた頃、学習スケジュールに勝手にフレーズが再登場してくれるので、そこで復習することで記憶に定着しやすい」という特徴があるんです。
Android版 Ankiの画面一例
Ankiについてはこちらで詳しく紹介しています。